ミツデザイン設計事務所

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M邸

風土にあったやさしく、ゆったりした切妻妻入り住宅

 施主の家族のやさしく、ゆったりした人間性を建物全体に表現したいということと、100年経過した富山県の風土にあった吾妻建の改築ということで、この集落の景観をつくっている大きな切妻妻入り屋根との融合と、残された数少ない屋敷林(カイニョ)のある建築場所に対する適切な配置というのが設計コンセプトでした。

 この地域は過去に庄川の氾濫に対処するため、床の高さが一般住宅の倍の高さがあり、改築後の建物も門との距離の関係と床下換気を考慮して改築前とほぼ同じ高さにしました。

※屋敷林(カイニョ)
 南西方面の風から建物を守るため杉などの樹木を厚く植えて風をしのぎ台所など湿気の多い部分には竹ヤブなど植え、竹の吸水性の高い性質を利用して湿気から建物を守る、そして、屋敷林は杉葉を燃料、竹などは稲を干すハサや建築材料に利用し、柿の木やイチヂクの木の実は食料と生活に関わりを持つものであり、また、夏の日射しから建物を守る工夫もされている。


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